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2026年4月に太陽電池製品の増値税輸出還付の廃止へ — 日本の太陽光産業はどう変わる?

増値税還付撤廃に伴う太陽光市場への影響に関する記事のアイキャッチ画像

2026年4月から太陽電池製品の増値税輸出還付が廃止になることを受け、すでに影響が出ている太陽光発電関連企業も多いのではないでしょうか。

増値税輸出還付は今まで中国のみならず、世界の太陽光発電市場に大きな影響を与えてきました。

特に価格面では、結果として低価格な仕入れを実現し、日本での太陽光発電の普及にも貢献しています。

これから太陽光産業はどうなっていくんだろう?

この記事では、太陽電池製品の増値税輸出還付の概要や、今後の市場の動向について解説していきます。

その中で優位性のあるメーカーについても紹介するので、是非参考にしてください。

目次

太陽電池製品における増値税輸出還付制度とは?

太陽電池製品の輸出画像

中国では、太陽電池製品をはじめとする一部の輸出製品に対して、「増値税輸出還付制度」が適用されています。

増値税輸出還付制度

増値税輸出還付制度とは、中国国内で製造・販売された製品に対して、事業者がいったん国へ増値税(付加価値税)を納付し、その製品を海外へ輸出した場合に、すでに支払った増値税の一部が国から還付される仕組みです。

これまで太陽電池製品では、最大9%と比較的高い還付率が設定されており、結果として輸出価格を引き下げやすい環境が整っていました。

ここからは、この増値税輸出還付制度が太陽光市場にどのような影響を与えてきたのかを解説します。

増値税はこれまで太陽光市場にどのような影響を与えてきたか

増値税還付制度の廃止前後での制度の違いを図解した画像

増値税輸出還付制度の存在により、太陽電池製品は輸出時に増値税が一部還付されることを前提とした価格設定が可能となり、製品価格を抑えた販売が行われてきました。  

結果、
中国製モジュールは高い価格競争力を維持し、世界市場において低価格帯をけん引する存在に!

中国が継続的に低価格で製品を供給してきたことで、他国メーカーも価格水準を意識せざるを得ず、世界全体として太陽電池モジュールの価格が低位で推移する環境が形成されました。

IEA(国際エネルギー機関)も、中国が太陽光発電サプライチェーンの大部分を占めていると報告しており、世界市場の価格形成に大きな影響を与えていることを述べています。

現在、太陽電池パネルの全製造段階(ポリシリコン、インゴット、ウエハー、セル、モジュールなど)における中国のシェアは80%を超えている。これは世界の太陽光発電需要における中国のシェアの2倍以上に相当する。さらに、中国には世界の太陽光発電製造設備トップ10サプライヤーがすべて拠点を置いている。中国は太陽光発電の世界的なコスト削減に大きく貢献し、クリーンエネルギー移行に複数の利益をもたらしてきた。
出典:IEA 「Solar PV Global Supply Chains

日本市場においても、中国製モジュールを中心とした低価格調達が可能となり、太陽光発電の導入コスト低減と普及拡大を後押ししてきた側面があります。

日本は少なからず制度の恩恵を受けていたということだね。

一方で、増値税輸出還付制度は世界の太陽光市場における価格水準を押し下げてきた要因の一つだったため、その水準に無理に合わせていた他国メーカーの中には苦しい状況が続いていたというところも少なくはないでしょう。

制度が廃止・縮小された後は、そうした企業が本来打ち出したかった価格帯まで
一定程度価格上昇が生じる可能性が高い

太陽光発電設備の中で増値税還付廃止の影響を受けやすい製品

すべての太陽光発電設備が、今回の増値税輸出還付の見直しによる影響を同程度に受けるわけではありません。

特に、中国から輸出される太陽電池の中核部材については、これまで比較的高い還付率が適用されてきたため、還付廃止の影響を受けやすいと考えられます。

影響を受けやすい製品【中核部材】
  • 太陽電池モジュール
  • (セル)
  • (太陽電池用のガラス)
  • (バックシート)
  • (フレーム) など

一方で、太陽電池モジュールの周辺機器については、今回の制度変更による直接的な影響は限定的とみられます。

影響を受けにくい製品【周辺部材】
  • 架台
  • パワーコンディショナ
  • 接続ケーブル
  • 周辺機器など

この背景には、輸出増値税還付制度が製品ごとに還付率を設定する仕組みであることが挙げられます。

なぜ比較的高い還付率がついていたのか
中国政府が戦略的に育成したい産業分野については、比較的高い還付率が適用されてきた傾向があったため

太陽電池セルやモジュールなどの中核部材には比較的高い還付率が適用されてきた一方で、周辺機器については還付率や適用状況が異なるケースも見られます。

そのため、今回の還付見直しによる価格影響は、製品ごとに差が生じる可能性が考えられます。

なぜ中国政府は増値税還付を撤廃するのか?背景と狙い

中国政府の画像

今回、中国政府が増値税還付の撤廃に踏み切った背景には、行き過ぎた価格競争の是正と、産業構造の健全化を図る狙いがあると考えられます。

増値税輸出還付制度により、中国製モジュールは低価格を維持しやすい環境にありました。

しかし、その環境が続いたことによって世界の太陽光市場では価格下落が長期化し、収益性の低下や過当競争が常態化していました。

また、制度維持に伴う財政負担も背景の一つではないかとの見方もあります。

中国政府は量の拡大から質の向上へ移行したい狙いがあると考えられるね。

ここからは、これらの背景について順を追って解説していきます。

価格競争を終わらせて正常な価格に戻す狙い

増値税によって維持されてきた低価格は、中国国内にとどまらず、世界の太陽光市場全体に大きな影響を与えてきました。

過度な価格競争が続くことで、製造メーカーの収益性が低下し、研究開発や品質管理に十分な投資が行えなくなる懸念があります。

結果、製品品質のばらつきや、長期信頼性に課題のある製品が市場に出回るリスクが高まる

増値税還付を前提としない価格形成へ移行することで、過度な価格競争を是正し、太陽光発電市場の価格帯をより実態に即した水準へ戻すことが期待されています。

中国政府としては、価格だけに依存する競争から脱却し、品質や性能、技術力によって評価される市場環境を整備することで、太陽光産業の持続的な発展を目指していると考えられます。

2026年4月からの増値税還付撤廃のポイントを解説

2026年4月から予定されている増値税還付の撤廃に備えて、抑えておいた方がいいポイントがいくつかあります。

まず、日本で購入する際の価格への影響です。

これまでのように増値税還付を見越したコストではなくなるため、太陽電池製品全体の仕入れ価格が上昇することが考えられます。

ただし、2026年4月に全メーカーが一斉値上げをするわけではありません。

自社工場を保有し、製造コストをコントロールできるメーカーと、外部工場に依存しているメーカーとでは、価格差が顕著になる見込みです。

外部工場の場合は特に、制度撤廃前の駆け込み需要が発生する可能性が高く、納期の長期化も懸念されます。

撤廃前は、こうした可能性を考慮し、太陽電池製品購入の早期検討とコスト・納期面で優位なメーカーを選ぶことがポイントです。

増値税還付撤廃で価格はどう変わる?太陽光市場への影響

太陽電池モジュールの画像

増値税還付の撤廃により、最も大きな影響が出るのが製品の価格面です。

これまで太陽電池製品は、増値税還付を前提とした価格設定で販売されており、実質的には増値税分の負担が表面化していませんでした。

そのため、還付が撤廃されることで、増値税相当分がそのまま価格に転嫁される可能性が高まります。

また、原材料価格の上昇や輸出関税の影響も重なり、太陽電池製品の価格基準そのものが変化すると見込まれています。

増値税だけでなく原材料の価格高騰の影響も出てくるのね。


ここからは、価格変動を中心に太陽光市場に与える影響について詳しく見ていきます。

銀などの原材料の値上がりによる影響

太陽電池製品の価格は、増値税還付の撤廃だけでなく、原材料価格の上昇という別の要因からも影響を受けることになります。

特に、電極材料として使用される銀をはじめとした金属資源は、国際市況の影響を受けやすく、近年上昇傾向にあります。

今後の値上げの要因となるもの
  • 原材料価格の上昇
  • 増値税還付撤廃による値上げ

この2つの要因が同時に作用することで、価格が押し上げられる可能性が高いと考えられます。

太陽電池モジュール価格はどの程度上昇する可能性があるのか

太陽電池製品の価格高騰の画像

太陽電池製品に適用されていた増値税還付率は、最大で約9%とされています。

理論上はその分が価格上昇要因となる可能性がありますが、メーカー側が一部を吸収する可能性もあり、実際の上昇幅は一律ではありません。

また、実際の価格上昇幅は、以下の要素によっても差が出ます。

価格上昇度合いをはかる要素
  • メーカーごとの製造体制
  • 原材料の調達コスト
  • 在庫状況 など

自社工場で製造することで、工場の維持管理費を下げ値上げを抑えたり、調達先によってはコストを抑えることも可能です。

値上げは一律ではないため、メーカー間の価格差が拡大する可能性にも注意するようにしましょう。

増値税還付廃止後気を付けることは?今後の太陽光市場の動き

太陽光市場のこれからの動きについて

増値税還付の廃止後、中国の製造メーカーは、価格高騰を抑えるための対応を迫られることになります。

その影響を直接受けるのは、中国製品を輸入・販売している日本企業です。

仕入れコストの上昇が収益を圧迫する可能性があり、費用面で大きな負担になることが懸念されます。

ここからは、増値税還付廃止前後に想定される影響や、今後の太陽光市場の動きについて解説していきます。

廃止前の駆け込み発注による供給・納期への影響

増値税還付撤廃前は、駆け込み需要が高まることが予想できます。

2026年4月以降に増値税還付がなくなることで、各メーカー値上げに踏み切る可能性が高くあります。

そのため、価格面で有利な条件を確保したい販売業者は、廃止前には発注を済ませようとし、需要が一時的に高まると考えられます。

駆け込み発注による影響
  • 受注が集中し、制度廃止前であっても供給価格が上昇する可能性がある
  • 清算・物流の混雑により、納期遅延が発生する可能性がある

制度廃止前は特に、納期や価格変動に注意が必要です。

価格は短期的に変動し長期的には安定していく可能性あり

増値税還付の撤廃後、しばらくは価格が短期的に変動し、さらなる価格高騰も予想されています。

しかし、長期的に見ると市場価格は徐々に正常化し、安定していく可能性が高いと考えられます。

現在
  • 増値税還付の影響により、中国製品のみが不自然に安価な状態が見られた
  • 値上がりしても一定期間待てば再び価格が下がるといった動きがあった
    ⇒待てば下がるというイメージがついていた
今後
  • 税制による価格押し下げ効果がなくなることで、異常な低価格は是正される見込み
  • 「待てばさらに値下がりする」といった期待は持ちにくくなる

結果として価格水準は上昇するものの、税制による人工的な価格変動が解消されることで、その後は安定した市場環境へ移行する可能性が高まります。

増値税撤廃前後は日本在庫のあるメーカーを選ぶ

増値税還付廃止前後で選ぶべき太陽光発電メーカーのポイントについて解説した見出し画像

増値税還付の撤廃前後で太陽電池製品を購入する企業にとっては、どのメーカーを選ぶかがこれまで以上に重要になります。

中国から日本などへ輸出される太陽電池製品には増値税還付制度が適用されているため、2026年4月までに日本へ輸出された製品は、比較的低価格で購入できる状況です。

一方で、制度撤廃前の駆け込み需要も予想されており、すでに他社の大手メーカーでは納期が5~6月以降になるという情報も出ています。

納期面を重視する場合は、すでに国内に在庫を確保しているメーカーを選ぶのがおすすめです。

また、価格面を重視したい場合は、工場側のコストを抑えられる企業が優位に立ちます。

多くの日本メーカーは外部工場で生産した製品を仕入れて販売しているため、価格が高くなりがちです。

自社工場で製造しているメーカーは、工場側でのコスト調整が可能なため、価格高騰を抑えた販売が可能になります。

増値税撤廃前後は、これらのポイントを踏まえてメーカーを選ぶようにしましょう。

リープトンエナジーなら増値税撤廃前後も安定した提供が可能

リープトンエナジーは、増値税撤廃前に主力パネルを国内在庫として確保予定で、短納期での納品が可能です。

また、他社が増値税撤廃に伴う大幅なコストアップを発表する中、自社製造にこだわり、維持管理費の削減を継続しており、モジュール単価において高い価格競争力を維持しています。

納期・価格の両面で安定した供給が可能!

増値税撤廃後に想定されるさらなる価格高騰に対しても、国内メーカーとして他国製品より優位性のある価格提示が期待できます。

リープトンエナジーにご相談ください

増値税還付の撤廃前後でも、安定した納期・価格でご提供可能です。

ポイント
  • 増値税撤廃前に、潤沢な国内在庫を確保予定
    ⇒短納期での納品が可能!
  • 自社工場で製造しているため、維持管理費を下げることが可能
    ⇒モジュールの単価で高い優位性あり!

まずは、お気軽にご相談ください。

まとめ

太陽電池製品の増値税に関する記事のまとめ画像

2026年4月から予定されている増値税還付の撤廃は、太陽光市場において大きな転換点となります。

これまで中国製太陽電池モジュールは、増値税還付を前提とした価格設定により、実質的に税負担が相殺された状態で輸出されていたため、国際的に見ても比較的低価格での供給が可能でした。

しかし、還付廃止が決まり、主に価格面では大きな影響があると見込まれます。

還付廃止により想定される影響
  • 税負担が実質的に価格へ転嫁される可能性が高い
  • 原材料価格の上昇も重なり、価格水準そのものが変化する
  • 廃止前には駆け込み需要による納期遅延が発生する可能性がある

一方で、これは単なる値上げではなく、税制による人工的な値下げがなくなり、市場が本来の価格構造へ戻る動きともいえます。

短期的には価格変動が予想されますが、長期的にはより安定した価格推移に向かう可能性が高いでしょう。

今後は、納期や価格がコストコントロール可能かどうかといった観点でメーカーを見極めることが、より重要になります。

増値税還付撤廃は「価格上昇リスク」であると同時に、「市場の健全化」への転換点でもあります。

制度変更の本質を理解し、適切なタイミングとパートナー選定を行うことが、今後の太陽光事業成功の鍵となるでしょう。

リープトンエナジーでは、自社工場で製造し、維持管理費を抑えられるメリットもあるため、価格面・納期面ともに良いご提案が可能です。

より有利な状態で太陽電池モジュールを購入したい方は、是非一度ご相談ください。

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この記事を書いた人

リープトンエナジー株式会社は、2012年に神戸市で設立した太陽光発電の総合システムメーカーです。
このブログでは、広報担当が太陽光発電に関するお役立ち情報を発信しています。

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