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太陽光パネルは落雷で壊れる?起こりやすい被害や対策方法をわかりやすく解説

太陽光パネル落雷の記事のアイキャッチ画像

落雷で太陽光パネルは故障するの?

どのような対策をすればいいのかわからない?

夏は全国各地で落雷が発生しやすく、太陽光パネルへの被害も少なくありません。太陽光発電設備の設置を検討している方も、落雷があった場合にどのような被害が起きるのか気になっているのではないでしょうか。

落雷は、太陽光パネルだけでなく、パワーコンディショナや周辺機器にも影響を及ぼす可能性があります。そのため、あらかじめ被害の内容や対策を理解しておくことが大切です。

そこで本記事では、太陽光パネルに起きる落雷被害、被害に遭わないための対策、被害にあった際の対処の仕方についてわかりやすく解説します。

太陽光発電を安心して導入・運用するために知っておきたいポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

目次

落雷で発生する太陽光発電の被害とは?太陽光パネルとの関係性を解説

耐油工パネルの落雷被害を表した画像

太陽光パネルを含む太陽光発電設備は屋外に設置されるため、落雷の影響を受ける可能性があります。

ただし、太陽光パネルへ直接雷が落ちるケースだけでなく、近くに落雷した際の電気的な影響によって故障するケースもあります。

落雷の種類によって被害の内容や影響を受ける機器は異なるため、事前に特徴を理解しておくことが重要です。

ここからは、落雷の種類や起こりやすい被害について解説していきます。

太陽光パネルに雷が落ちることはある?直撃雷と誘導雷の違い

一般社団法人日本損害保険協会の「太陽光発電設備向け火災保険(企業向け)の 事故発生状況等に関する調査研究結果」(2024年2月)によると、以下の報告がされています。

保険金支払い事故の約8割が自然災害によるものであり、そのうち約26%が落雷による被害

なお、この調査は企業向けの太陽光発電設備を対象としたものです。

この結果からも、落雷は太陽光発電設備において比較的発生しやすい自然災害の一つといえるでしょう。

落雷による被害は、大きく「直撃雷」と「誘導雷」の2種類に分けられます。

直撃雷とは、建物や樹木、太陽光パネルなどに雷が直接落ちる現象です。落雷の衝撃や大電流によって、太陽光パネルや架台、配線などが破損するおそれがあります。

一方、誘導雷とは、近くに落ちた雷によって発生した電磁波の影響で、配線などに瞬間的な高電圧・高電流(雷サージ)が生じる現象です。太陽光パネルそのものに雷が落ちていなくても、パワーコンディショナや接続箱、モニターなどの機器が故障する原因となるほか、テレビやパソコン、Wi-Fiルーターなど家庭内の電気機器に影響を及ぼすこともあります。

住宅用太陽光発電で起こりやすい雷被害

雷が太陽光発電設備へ直接落ちたのか、周辺への落雷による誘導雷なのかを正確に判別することは難しいため、住宅用太陽光発電設備における雷被害の種類ごとの明確な統計はありません。

ただし、住宅用太陽光発電では、一般的に誘導雷による被害が発生しやすいとされています。直撃雷の場合は、太陽光パネルや架台などが大きく破損する可能性がありますが、雷が直接落ちなくても、発生した雷サージが電気配線を通じて侵入し、パワーコンディショナや接続箱などの機器に影響を及ぼすことがあります。

例えば、1軒の住宅に雷が直撃した場合、その周辺の住宅でも誘導雷によって太陽光発電設備や家電製品が故障するケースがあります。これは、雷による電気的な影響が広範囲に及ぶ可能性があるためです。

そのため、太陽光発電設備の雷対策では、太陽光パネルへの直撃だけでなく、誘導雷による機器への影響も考慮する必要があります。特に住宅用太陽光発電では、パネルだけでなくパワーコンディショナなどの電子機器を保護する対策が重要です。

太陽光発電設備はどこが故障しやすい?被害の度合いを解説

太陽光発電設備の故障

太陽光発電設備の落雷被害というと、太陽光パネル本体への影響をイメージする方も多いですが、実際にはパワーコンディショナや接続箱、配線などの周辺機器が故障するケースもあります。

特に住宅用太陽光発電では、誘導雷によって発生した雷サージが電気配線を通じて設備内部に侵入し、電子部品に影響を与えることがあります。そのため、落雷対策を考える際は太陽光パネルだけでなく、システム全体を保護する視点が重要です。

また、被害の程度は落雷の種類や設備の設置環境によって異なります。軽微な性能低下で済む場合もあれば、機器の交換が必要になるなど大きな損害につながる場合もあります。

ここからは、太陽光発電設備の中でも特に落雷の影響を受けやすい部分について、具体的な被害内容を詳しく見ていきましょう。

太陽光パネル本体の故障

太陽光パネルは屋外の屋根や架台上に設置されているため、落雷の影響を受ける可能性があります。

特に直撃雷では、非常に大きな電流や熱によってセル内部が損傷したり、ガラス面の破損、配線接続部の焼損などが発生することがあります。

また、外観上は大きな異常が確認できない場合でも、セルや内部回路にダメージを受けることで出力が低下するケースもあります。発電量の低下は、長期的な売電収益や電気代削減効果にも影響するため、注意が必要です。

パワーコンディショナーの故障

パワーコンディショナは、太陽光パネルで発電した直流電力を家庭や電力系統で使用できる交流電力に変換する重要な機器です。

一方で、内部に電子部品や半導体を多く使用しているため、雷サージの影響を受けやすい機器の一つでもあります。落雷によって発生した過電圧が電源線や通信線を通じて侵入すると、内部基板や制御部品が損傷する可能性があります。

故障した場合は、発電停止やエラー表示が発生し、修理や交換が必要になることがあります。太陽光発電設備の中でも、パワーコンディショナは落雷対策を考えるうえで特に重要な機器です。

配線や接続機器へのダメージ

太陽光発電設備では、太陽光パネルからパワーコンディショナまで電力を送るため、多くの配線や接続機器が使用されています。これらの配線は屋外に設置されることも多く、落雷による電気的な影響を受ける可能性があります。

雷サージが配線を通じて広がると、接続箱やケーブル、通信機器などが損傷することがあります。具体的には、端子部分の焼損、配線の劣化、通信異常などが発生し、発電状況の確認や監視システムが正常に動作しなくなるケースもあります。

発電停止や売電への影響 

落雷によってパワーコンディショナや配線機器が故障すると、太陽光発電設備全体が正常に稼働できなくなる場合があります。

発電が停止している期間は、本来得られるはずだった発電量を失うことになり、売電収入の低下や電気料金削減効果の減少につながります。

また、復旧には原因調査や専門業者による点検、部品交換などが必要になるため、被害状況によっては長期間の停止が発生する可能性もあります。そのため、太陽光発電設備を長期間安定して運用するためには、事前の雷対策や定期的な点検が重要です。

太陽光パネルの落雷対策とは?今からできる対策を紹介

落雷対策

太陽光発電設備は屋外に設置されるため、落雷による被害リスクを完全になくすことはできません。

しかし、適切な対策を行うことで、雷サージによる機器の故障や発電停止などの被害を軽減することが可能です。

特に太陽光発電では、太陽光パネルだけでなく、パワーコンディショナや接続箱、配線など複数の機器が雷の影響を受ける可能性があります。そのため、設備全体を保護する視点で落雷対策を検討することが重要です。

代表的な対策としては、避雷器(SPD)の設置適切なアース工事定期的な点検などが挙げられます。

また、設置する地域の落雷リスクや設備規模に応じて、必要な対策を組み合わせることも大切です。

ここからは、太陽光パネルを落雷から守るために実施できる具体的な対策について詳しく解説します。

避雷器(SPD)の役割

避雷器(SPD:Surge Protective Device)は、落雷によって発生する雷サージから太陽光発電設備を保護するための機器です。

落雷が発生すると、瞬間的に非常に大きな電圧や電流が電線を通じて設備内部へ侵入することがあります。

SPDは、この雷サージを安全な経路へ逃がすことで、パワーコンディショナや接続機器などへのダメージを抑える役割を果たします。

ただし、SPDを設置するだけで十分というわけではありません。雷サージを適切に逃がすためには、後述するアース(接地)工事と組み合わせることが重要です。

太陽光発電設備を新たに設置する場合や、既存設備の雷対策を強化したい場合は、SPDの設置状況を確認しておくとよいでしょう。

適切なアース工事の重要性

アース(接地)は、漏電や雷サージなどの電気を安全に地面へ逃がすための重要な設備です。

太陽光発電設備では、SPDによって受け止めた雷サージを大地へ放出する役割があります。

しかし、接地抵抗が高い場合や施工が適切でない場合、雷サージを十分に逃がせず、機器の故障や感電リスクにつながる可能性があります。

特にパワーコンディショナやSPDは、適切なアース工事が行われていることが前提となります。太陽光発電設備を安全かつ長期間運用するためには、機器の性能だけでなく、正しい施工や接地状態の管理も重要です。

定期点検で確認すべきポイント

太陽光発電設備の落雷対策は、設置時だけでなく、運用開始後の管理も重要です。

例えば、SPDは雷サージを受けることで劣化する可能性があり、継続的に保護性能を発揮できるとは限りません。また、アース線の緩みや配線の劣化、接続部分の異常なども、雷による被害を大きくする原因になります。

定期点検では、以下のような項目を確認することが大切です。

  • SPDが正常に機能しているか
  • アース線や接続部分に異常がないか
  • パワーコンディショナにエラー表示がないか
  • 配線や接続箱に損傷がないか

早期に異常を発見することで、大きな故障や長期間の発電停止を防ぐことにつながります。

落雷リスクが高い地域での対策

落雷の発生頻度は地域によって異なるため、設置場所に応じた対策を検討することも重要です。

特に山間部や日本海側など、落雷が発生しやすい地域では、一般的な対策に加えて、より強固な雷対策を行うことで設備への影響を抑えられます。

具体的には、DC側・AC側の両方へのSPD設置、適切な接地設計、配線経路の工夫などが挙げられます。

また、周囲に高い建物や樹木が少ない場所に設置された太陽光発電設備では、雷の影響を受ける可能性も考慮する必要があります。

太陽光発電設備を長期間安定して運用するためには、設置場所の環境やリスクを踏まえた落雷対策を行うことが大切です。

落雷被害が発生した後にできることは?確認すべきチェック項目を解説

落雷

落雷対策を行っていても、雷の規模や状況によっては太陽光発電設備が被害を受ける可能性があります。

万が一、落雷後に発電量の低下や機器の異常が発生した場合は、早めに状況を確認し、適切な対応を行うことが重要です。

ただし、太陽光発電設備は高電圧を扱う機器で構成されているため、自己判断で点検や修理を行うのは危険です。

ここからは、落雷後に確認すべき症状や対応方法、修理費用の目安、補償制度について詳しく解説します。

落雷後に確認すべき太陽光発電設備の異常サイン

落雷が発生した後は、太陽光発電システムが正常に稼働しているか確認することが大切です。

雷サージによる影響は外見から判断できない場合もありますが、以下のような症状が見られる場合は、設備に異常が発生している可能性があります。

  • 発電量が急激に低下している
  • パワーコンディショナにエラーコードが表示されている
  • モニター画面に通信異常が表示されている
  • 売電量や発電状況のデータが更新されない
  • 機器から異音や焦げたような臭いがする

特に、落雷後に発電量が大きく低下した場合は、太陽光パネルだけでなく、パワーコンディショナや接続機器の故障も考えられます。

異常を発見した場合は、無理に操作や確認を行わず、施工業者やメーカーなどの専門業者へ相談しましょう。

落雷後の太陽光発電設備を自分で点検してはいけない理由

落雷後の太陽光発電設備を自己判断で点検することはおすすめできません。

太陽光発電設備は、発電中だけでなく、停止状態でも部分的に電気が残っている場合があります。

特に太陽光パネルや配線、接続箱などは高電圧を扱うため、不用意に触れると感電する危険があります。

また、外観に異常がなくても、内部の電子部品や配線が損傷している可能性があります。専門知識がない状態で確認や分解を行うと、故障箇所を悪化させたり、正確な原因特定ができなくなったりすることもあります。

安全に復旧するためにも、点検は必ず施工業者や電気設備の専門会社など、有資格者へ依頼しましょう。

修理費用の目安

落雷による太陽光発電設備の修理費用は、故障した場所や設備の規模によって大きく異なります。

一般的な修理費用の目安としては、以下のようなものがあります。

  • 太陽光パネル本体の交換:数十万円程度(破損枚数や規模による)
  • パワーコンディショナの交換:20万円~40万円前後
  • 通信機器や小型部品の交換:数万円程度
  • 配線や接続機器の修理:数万円程度

※メーカー、設備容量、故障状況によって費用は変動します。

落雷による故障を放置すると、発電停止期間が長引いたり、別の機器へ影響が広がったりする可能性があります。落雷後に少しでも異常を感じた場合は、早めに点検を依頼することが大切です。

落雷による太陽光発電設備の故障は保証や保険で対応できる?

落雷によって太陽光発電設備が故障した場合、メーカー保証や火災保険によって修理費用を補償できる可能性があります。

ただし、メーカー保証は製品の不具合を対象としている場合が多く、落雷などの自然災害による故障は対象外となるケースがあります。そのため、加入している保証内容や条件を事前に確認しておくことが重要です。

一方、火災保険では「落雷補償」が付帯している場合、太陽光パネルやパワーコンディショナなどの修理費用が補償対象となる可能性があります。

被害が発生した際は、修理を依頼する前に保険会社やメーカーへ確認し、必要な手続きを進めるようにしましょう。

太陽光パネルの落雷被害に関するよくある質問

太陽光パネルの落雷被害について、ここまで原因や対策、被害を受けた際の対応方法について解説してきました。

しかし、「雷が鳴ったときはどうすればいいのか」「蓄電池への影響はあるのか」など、実際の運用時に気になる点も多いでしょう。

ここでは、太陽光発電設備の落雷対策や運用に関して、よくある質問について詳しく回答します。

  • 雷が鳴ったら太陽光発電を停止したほうがいい?
  • 蓄電池にも落雷の影響はある?
  • 太陽光発電設備に避雷針は設置したほうがいい?
  • 落雷対策をすれば被害は完全に防げる?

雷が鳴ったら発電を停止したほうがいい?

一般的な住宅用太陽光発電では、雷が鳴ったからといって利用者が手動で発電を停止する必要はありません。

多くの太陽光発電システムには、安全機能や保護機能が搭載されており、異常が発生した場合には自動的に停止する仕組みが備わっています。

ただし、近くで落雷が発生した場合は、雷サージによってパワーコンディショナや周辺機器に影響が及ぶ可能性があります。落雷後は、発電量が正常か、エラー表示が出ていないかなどを確認し、異常がある場合は専門業者へ相談しましょう。

蓄電池にも落雷の影響はある?

蓄電池も、太陽光発電設備と同様に落雷による影響を受ける可能性があります。

特に太陽光発電と連携している蓄電池の場合、雷サージが電力線や通信線を通じて侵入し、内部の制御基板や通信機器に影響を与えることがあります。

故障すると、充放電が正常に行われない、エラー表示が出る、システムとの通信ができないといった不具合が発生する場合があります。

蓄電池を設置している場合も、太陽光発電設備と同様にSPD(避雷器)の設置や適切なアース工事を行い、雷による被害リスクを低減することが重要です。

太陽光発電設備に避雷針は設置したほうがいい?

避雷針の画像

一般的な住宅用太陽光発電では、必ずしも避雷針を設置する必要はありません。

ただし、周囲より高い位置にある住宅や、落雷が多い地域、大規模な太陽光発電設備では、避雷針の設置を検討するケースもあります。

避雷針は、雷を安全な経路で地面へ流し、直撃雷による被害を抑える役割があります。
一方で、避雷針だけでは誘導雷による雷サージを完全に防ぐことはできません。

そのため、太陽光発電設備の雷対策では、避雷針だけに頼るのではなく、SPDやアース工事などを組み合わせた総合的な対策が重要です。

落雷対策をすれば太陽光パネルの被害は防げる?

SPD(避雷器)の設置や適切なアース工事を行うことで、雷サージによる太陽光発電設備への被害リスクを軽減することは可能です。

しかし、非常に大きな直撃雷など、雷の規模によっては太陽光パネルや周辺機器が損傷する可能性があります。

そのため、落雷対策だけで被害を完全になくすことは難しいといえます。

万が一の故障リスクに備えるためには、落雷対策に加えて定期点検を実施し、必要に応じて火災保険などの補償制度も活用することが大切です。

まとめ

落雷が発生しそうな天気と太陽光パネル

太陽光発電設備は、太陽光パネルへの直撃雷だけでなく、近隣への落雷によって発生する誘導雷でも被害を受ける可能性があります。

特に、パワーコンディショナや接続箱、配線などの機器は雷サージの影響を受けやすいため、SPD(避雷器)の設置や適切なアース工事による対策が重要です。

また、落雷による被害を最小限に抑えるためには、設備設置時の対策だけでなく、定期点検による状態確認や火災保険などの補償制度への備えも大切です。

太陽光発電を長期間安心して運用するためにも、設置環境や設備構成に合わせた落雷対策を検討し、必要に応じて専門業者へ相談しましょう。

リープトンエナジーは全国に自社発電所を保有しており、その発電所開発のノウハウから多くのご相談にお応え可能です。お困りごとがある際は、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

リープトンエナジー株式会社は、2012年に神戸市で設立した太陽光発電の総合システムメーカーです。
このブログでは、広報担当が太陽光発電に関するお役立ち情報を発信しています。

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